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中国茶主産地図コピー事件 | 華泰茶荘

中国茶主産地図コピー事件

world_20060715

 来日10年間の中で、最も悲しいといってもよい事件が起こりました。本当に涙が出るほど情けなく、がっかりし、また怒りを覚えました。

 なんと、あるお客様が、私達が苦労して作り上げた「中国茶主産地図」の類似品を持って来店されたのです。
 その方は某協会のインストラクター勉強生で、その某協会の作成した地図が、華泰茶荘の地図と同じだと指摘されました。しかも、某協会のものがオリジナルだというのです。あまりにもショックでした。
 華泰茶荘の「中国茶主産地図」は、中国茶の知識と普及の一貫として、たくさんの人の努力とともに2005年10月に作り上げました。いくら普及目的とはいえ、手段を選ばずにショートカットのコピー商品を作るというのは、本当に普及協会の姿とは言えないのではないでしょうか?

 じつは、コピー商品の第一報は、2006年4月に某協会が参加した横浜の「中国茶フェア」でした。華泰の中国茶教室の生徒さんが、華泰茶荘の「中国茶主産地図」とどう見ても同じ、発行者名を隠してコピーしたようなポスターを見たというのです。
 このときは、自分の目で見たわけではなかったのでどうすることも出来なかったのですが、今回は、公的な場所でほぼ同じ内容の類似品が販売されると知り、心から寒さを感じています。 
 私もデザイナーもスタッフも、より素晴らしいものをお届けするため、数週間かけて頑張ったものが、努力もせず簡単にコピーされてしまうことにも、もちろん大きな怒りを感じていますが、それ以上に“宜興”が“宣興”になっているなど、誤った情報を流していることも許せません。

 これらはプロと自称する協会の人々がやってもいいことでしょうか?また、このポスターを制作したところに対してもモラルの無さに憤りを隠せません。

 昨日、当店のお客様がこの類似品のポスターを持参され、酷似点をご指定された事を機会に、華泰茶荘の「中国茶主産地図」との比較・検討を行った結果を、販売元である某協会の事務局に連絡し、以下に記載した酷似点ならびに、意匠を無断使用する事は犯罪である事実を知らせ、是正のための方策を求めましたが、具体性を欠く返答しかなく、現在もその類似品が販売されている状態です。

酷似点
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① タイトルが「中国茶主産地図」に対して、「中国茶産地」である。
② 切り出した地図の範囲が一緒である。「中国茶主産地図」は、「茶葉の産地」をB2/A3ポスター用にレイアウトしてデザイナーが書き起こしたオリジナルのもの。「中国茶産地」は大陸線を若干簡略化してあるが、オリジナルを無断でトレースまたは、コピーしたことは明らかである。
③ 実は「中国茶主産地図」の台湾はデザイナーの遊び心で大きめにデフォルメされたもの。同じくフィリピンも、意図的に台湾との距離を変えて配置し、形状、島数をデフォルメしたもの。対して「中国茶産地」の台湾の大きさやフィリピンの位置が同じであるばかりか、デフォルメされた形状、島数まで同じ。
④ 産区の分け方は、一般の分類と違うオリジナルのもの。それも同じように分類されている。
⑤ 一般の中国茶の本には掲載されていないオリジナル中国茶の名前や華泰茶荘だけでしか扱っていない茶の名前も掲載されている。
⑥ 類似点ではないが、“宜興”が“宣興”になっているのは、中国茶のプロではありえないこと。ほかにも正確でない箇所があるため、華泰茶荘オリジナルの「中国茶主産地図」と同じものだと思われるのは心外ですし、不正確なものが出回るのはさらに許せないことです。
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 日本でも多くの有識者達が頑張っていることによって、中国茶の市場は少しづつ定着してきました。私も10年間頑張ってきて、多くのお客様や生徒さんから支持を受けて大変嬉しく思っています。それだけに「中国産地図」という名前までほぼ同じ類似品が販売されるという事実には落胆しています。
 その某協会には有名なかたもいらっしゃいます。某協会の全ての方がかかわっているわけではないと思いますが、本来なら同じ中国茶の普及を目的として頑張っているもの同士、頑張っていかなくてなくてはならないのに本当に悲しいです。

 ここまでお付き合いいただきました皆様、本当にありがとうございます。
 この件に関して、ぜひ皆様のご意見をお聞かせいただけると嬉しいです。日本はルールがしっかりと守られる規律正しい国だと信じて、これまで頑張ってきました。これからも、日本はルールが守られる国だと信じていきたいものです。
 明日は、天気も気持ちも晴れ晴れとすることを祈って…。
                                  林聖泰
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