茶藝の美学=「虚と実」③ 中国茶席

 ではここで、中国茶テーブルセッティングの受賞作品をご覧ください。
 受賞した茶席の作品を見れば、一目瞭然ですね。

 茶席には、ギリギリ一杯まで綺麗な茶器や道具を詰め込んでいるものより、適度に空白を残すことで表現したい主題をより強調しているもののほうが、全体を見たときに統一性が感じられ、メリハリもつきます。一見、無駄な空白に見える部分をあえてとることで、強弱が付けられて、表現したいテーマがはっきりと伝わってきます。

 色彩にあふれた美しい器のすばらしさを表現するため、あえて余計な色や装飾のないクロスを用いることも、ひとつのテクニックです。
                                     林 聖泰

Comments are closed.