<中国茶物語4>茶道と茶藝の違い

 まず、中国・台湾では茶道と茶藝は意識の異なるものです。

“茶道”は、古代から存在するもので、茶を飲むことから、思想、文化まで、幅広く含まれます。唐代の佛僧 皎然によって書かれた文学作品の中の「三飲便得道」という言で、初めて“茶道”という言葉が登場しました。

t_ssm_big これに対して、“茶藝”は比較的近年、1970年代の台湾で生まれたもので、主にお茶を美味しく入れたり、美しい技を魅せたりするものです。

決まった作法というものはなく、地域や文化風習により異なります。

日本の茶道は、細かい作法と哲学によって、流派を作り分かれました。

しかし、現代の中国や台湾の茶藝は、美味しい入れ方や理論さえ把握していれば、流派にのらずとも美味しいお茶が楽しめるほうが優先です。

<文・写真 林聖泰>

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