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<五代目店主の「茶言観色」|茶ニュース解読>茶シーズン開幕、2026年の三大産地から ── 阿里山・仁愛・竹山、それぞれの初夏

 5月下旬から6月上旬にかけて、台湾の高山茶は採摘の最盛期を迎えます。今年もちょうどこの時期に、私が長年お付き合いしている三つの茶郷から、相次いで重要な発表がありました。

 まず阿里山。
 阿里山鄉農會が5月27日、<2026春季高海拔優良茶競賽>の成績を発表しました。茶業改良場副場長・邱垂豐氏が評審を率いたこの公的競賽で、副場長自身が「今年は乾旱の影響で適採期(茶葉の摘み頃)が7〜10日延後し、産量は平均3〜4割減」と総括されています。
 茶葉の生育には水分が不可欠ですから、これは厳しい数字です。ただ、減産期の茶葉は香気が凝縮されやすく、入賞茶のレベルは「水準以上」と評価されています。
 少量精撰となった今年の阿里山に注目しております。頒獎暨展售会は6月13日、阿里山國家風景區管理處前廣場で開催されます。

 続いて仁愛。
 仁愛鄉農會主催「台灣高山茶王」春茶評鑑が5月28日に成績発表となりました。福壽山・大禹嶺・梨山という台湾を代表する海拔1500m以上の高山茶區が対象で、612件参加・淘汰率49.67%という厳しい篩いを経て、茶農の高煜棠氏が特等獎を受賞されました。
 私が台湾茶風味輪の認定講師を務める茶業改良場、その専門家チームが評審を担う最高峰の評鑑です。特等獎は1斤6万元水準を維持する見込みとのこと。
 興味深いのは、今年の乾旱期がちょうど高山茶の休眠期(標高が高く気温が低いため、茶樹が成長を止める時期)と重なり、仁愛・梨山地区の減産は1割程度で済んだという点です。
 同じ「台湾の高山茶」でも、標高による生育リズムの違いが、収穫の明暗を分けました。

 そして茶文化の側面からは、竹山。
 南投県竹山鎮の紫南宮駐車場で、5月23日から31日まで「国際茶藝祭」が開催されました。日本・韓国の茶人を招いた茶藝交流と、地元の蓮花鑑賞を組み合わせた観光プログラムです。
 竹山は私にとっても思い入れの深い茶郷で、隣接する鹿谷郷は凍頂烏龍茶発祥の地。日韓の茶人を招いた交流が、高山茶シーズン開幕を告げる風物詩として根づいてきたことを、心から嬉しく思います。

 産地の天候、品質評価、文化交流。三つの動きが重なる2026年の初夏。少量ながら個性の際立つ今年の高山烏龍茶を、ぜひお楽しみください。

(林華泰茶荘・華泰茶荘 五代目店主  林 聖泰)

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速報整理・文章:林 聖泰
写真引用:台湾 中央社

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