——香りを「言葉」にする力を、渋谷で。
結論から。
台湾政府・農業部「茶及飲料作物改良場」認定の国際資格「臺灣特色茶國際證照班(初級)」を、今年、渋谷で本格的に動かす。
10月17・18日の対面2日+WEB講習8時間のハイブリッド、第4期。
その前哨として、8月5日(水)夜に「WEBライブ・台湾国際評茶師 ミニ体験講座」を開く。テーマはひとつ——台湾茶の香りを、どう「言葉」にするかだ。
「おいしい」で止まらないために
良い一杯を飲んで、多くの人は「おいしい」「いい香り」と言う。
そこで会話は終わる。感想は一人ぶんで完結し、隣の人には伝わらない。
評茶(官能評価)とは、この”一人ぶんの感動”を、他人と共有できる情報に変換する技術だ。
その中核にあるのが、茶改場が開発した「台湾特色茶風味輪2.0」(台湾特許登録番号 M605950)。
香気と滋味を円い風味地図の上に配置し、花香なのか、果香なのか、焙煎香なのか——
香りの居場所を指させるようにした一枚である。
国際的には茶の香味用語規格 ISO 6078 があるが、台湾はそこからさらに踏み込み、自分の特色茶に固有の”風味地図“を整え、外国人向けの政府認定資格にまで制度化した。
お茶の世界では、かなり思い切った「輸出」だと思う。
香りは、ときに虫が作る
風味輪が本当に面白くなるのは、香りの「出どころ」を知ったときだ。
たとえば東方美人茶や蜜香紅茶の、あの蜂蜜のような香り。
あれは製法だけの産物ではない。
茶樹の若芽をウンカ(小緑葉蝉)が吸汁し、その食害ストレスに茶樹が応答してホトリエノール等のモノテルペン系香気を生む——
「着涎(ジャオシェン)」と呼ばれる現象だ。
虫に齧られた葉こそ、高値がつく。
この逆説を、風味輪の上で”蜜香”として指させるようになると、台湾茶の見え方が一変する。
紅玉(台茶18号/こうぎょく)の、薄荷とシナモンを思わせる香りも同じだ。
これは台湾の野生山茶とビルマ系大葉種の交配が生んだ”血筋の香り”で、
品種を知らなければ「なぜこの紅茶はミントの匂いがするのか」は永遠に謎のままになる。
香りは、製法と品種と生き物の物語なのだ。
検定は、10茶様を20分で
初級講座の検定は甘くない。
学科20問に加え、術科では台湾特色茶10種を、20分で6分類——
台湾緑茶/清香型条形包種/清香型球形烏龍/焙香型球形烏龍/東方美人/台湾紅茶——
に仕分ける。
1問10点、70点で合格(出典:茶改場 規定)。
だからVer2.0では、検定に出る10茶類の標準茶様100gを事前に送る。
自宅で審茶碗を並べ、外観・香気・水色・滋味・葉底を、風味輪で言葉にしながら反復する。そのうえで渋谷の対面2日は、ほぼ全時間を実習に充てる。
受講者一人ひとりに評茶用具を用意し、見学ではなく全員が自分の手で識別する。
2024年の第1期でも、多くの受講者が高い水準で合格した。舌と鼻は、正しい順番で鍛えれば必ず育つ。
宿題は、台湾茶旅
そして、合格の先が粋だ。
検定合格後2年以内に台湾の茶区を視察してレポートを出すと、はじめて場長名義・顔写真入りの合格証書が届く。
宿題が、台湾茶旅。2年の猶予があるから、時期も予算も自分次第。
格安のLCCで身軽に飛んでもいいし、いつもの旅行のついででもいい。
机の上で覚えた風味輪を、産地の風の中で答え合わせしてくる——
そういう設計になっている。
始動、そしてステップアップ
昨年は父の在宅介護を優先し、開催を見送った。
その一年で、教材を日本語で全面的に書き下ろし、理論をWEBへ前倒しした。
今年の合言葉は「ミニ体験講座から初級講座へ」。
まず8月5日、香りを言葉にする75分。
その先に、10月の初級。
さらに協会へ入って研鑽を続ける方には、
協会認定「初級国際評茶師」証書を交付するW資格の道も用意した。
人生如茶、茶如人生。
止まった一年も、ちゃんと味になった。
渋谷で、あなたの鼻と舌をお待ちしている。
(日本華泰茶荘 五代目店主 林 聖泰 より)
◎2026『初級台湾国際評茶師・ハイブリッド資格認定講座』(第4期)

