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父との約束、五代目の再出発。

〜文化の日に想う『人生如茶』。2027年、日本華泰茶荘は三十周年へ〜

昨年の秋から冬にかけて、講座やイベントの多くをお休みし、皆さまにはご心配とご不便をおかけしました。

文化の日の今日は、その理由と、これからのことをお話しさせてください。

目次

台湾で過ごした、父との時間

昨年の今頃、私は台湾で、父・林秀峯との最後の日々を過ごしていました。

台北・大稻埕の林華泰茶行は、1883年の創業です。
父はその四代目として、茶とともに生きてきました。私は茶葉の香りのなかで育ち、父の背中を見て、茶の仕事を覚えました。

父に残された時間が限られていくなかで、私は日本での仕事を一時止め、家族とともに父に寄り添うことを選びました。
願いは、ひとつだけでした。
病院ではなく、住み慣れた家で、穏やかに過ごしてほしい。

それは家族だけでかなえられることではありませんでした。
医療・介護に携わる皆さま、そして多くの方々の支えがあって、父は自宅で、家族に見守られながら旅立ちました。
この場を借りて、あらためて御礼申し上げます。

あれから、もうすぐ一年になります。
仕事は、もう一度始められます。
けれど、父と過ごす時間は二度と戻りません。
今、心から思います。

あの時間を選んで、本当によかった。

「約束」とは、手渡すこと

この記事の題に、「父との約束」と書きました。
私にとっての約束とは、父から受け取ったものを、次の世代へ手渡すことです。

受け取ったのは、店の暖簾や茶の知識だけではありません。
茶葉と、それを作る人への敬意。
お客様との信頼。
そして、受け継いだ文化を自分の代で終わらせないこと。

父を見送った今、それが五代目としての、私の約束になりました。

三十年分の「ありがとう」を、一杯に

2027年、日本華泰茶荘は三十周年を迎えます。
講座や茶会に足を運んでくださった方は、延べ10万人を超えました。
その節目の新年茶会『天地人韻 × 歳月風華』を、1月17日(日)に開きます。

午前の第一部は、いまの品評会受賞の台湾茶です。
品評会で評価された臺灣橙茶、東方美人茶、臺灣紅烏龍茶、木柵正欉鐵觀音茶に、店主厳選の大禹嶺(梨山)烏龍茶。
発酵と焙火の段階をたどりながら、新しい茶の輝きを味わいます。

午後の第二部は、時間の茶です。
15年の老白茶と東方美人老茶、30年の武夷岩茶と品評会凍頂烏龍茶、そして50年を経た普洱生餅。
同じ茶の「新」と「老」を比べ、熟成が茶に何をもたらすのかを確かめます。
50年の普洱茶は、華泰茶荘の三十年よりも長い歳月をくぐってきた一杯です。

人生如茶。
人生には苦い時も、甘い時もある。
そのすべてが重なって、深い余韻になる。
老茶を淹れるたび、私はこの言葉を思い出します。

2027年、もう一度「茶を教える旅」へ

そして、もうひとつ大切なお知らせがあります。
2027年、しばらく休止していた、待望の年間「台湾茶・中国茶インストラクター養成講座」を、新しい形で再開します。

この講座は、1999年1月に開講しました。これまでは月1回、一年をかけて学ぶ講座でした。
毎回のテイスティングで品質を見る力を養い、春の高山烏龍茶か秋の東方美人茶の製茶旅行では、受講生が産地で自ら茶を作ります。
研究論文と茶藝・創作茶席試験を経て、一年を締めくくってきました。

ただ、昔の教材を読み返すと、「このままでは今の時代に合わない」と感じる箇所が少なくありません。台湾と中国では新しい茶樹品種が育ち、台湾茶風味輪と新しい茶葉標準と審査用語によって、香りと味わいを言葉にする共通の物差しが整いました。
学び方も、対面とオンラインを組み合わせる時代です。

いま、教材・実習・評価のすべてを作り直しています。
あわせて、対面とオンライン学習を組み合わせた新しいプログラムも作成中です。

目指すのは、上手に淹れられる人の、その先です。
一枚の茶葉がどこで育ち、どう作られ、誰の手を経て茶杯に届いたのか。
美味しさの理由を自分の言葉で語り、次の世代へ茶を手渡せる人を育てたいのです。

文化の日に

今年の文化の日。
父を想いながら、温かい一杯を淹れています。
秋の夜長の一杯が、皆さまにとっても、心ほどける時間になりますように。

そして2027年。新しい茶の旅で、お会いしましょう。
以茶会友。薪火相伝。

日本華泰茶荘 五代目店主 林 聖泰

五代目から、三つのお知ら

① 日本華泰茶荘30周年記念 2027年新年茶会『天地人韻 × 歳月風華』

〜新茶の輝き、五十年の余韻。品評会受賞茶と五代目秘蔵老茶の競演〜
五代目店主と茶藝師・評茶師の知見で選んだ10種の茶を、二部構成で味わいます。

  • 日時:2027年1月17日(日)
  • 第一部「天地人韻・新茗競芳」10:00〜12:00(9:30開場)
  • 第二部「歳月風華・時空茶旅」14:00〜16:00(13:30開場)
  • 会場:華泰茶荘 渋谷店 3F 茶藝館
  • 参加費(税込):各部 7,260円/全二部セット 13,860円
  • 少人数制・要予約。当日の受賞茶と秘蔵茶は、数量限定で小分け販売を予定しています。

▶ 30周年記念♪<2027新年茶会>の詳細・お申込み

② 11月14日・15日(土日)台湾茶・中国茶のプロ養成講座
(NPO中国茶文化協会・中級資格認定・2日間集中講座)

2日間で36種以上の中国茶・台湾茶を飲み比べ、美味しい淹れ方と品質鑑定を、講義と実技で学びます。初心者の方も歓迎です。

  • 日時:2026年11月14日(土)・15日(日)10:00〜17:30
  • 会場:華泰茶荘 渋谷店 3F 茶藝館(渋谷区道玄坂1-18-6)
  • 受講料:66,000円(税込)
  • 修了特典:
    NPO法人中国茶文化協会認定「中級中国茶アドバイザー」資格、
    2027年の年間インストラクター養成講座の受講資格

2027年の年間講座を目指す方にとって、年内に受講資格を得られる貴重な機会です。
▶ <台湾茶・中国茶プロ養成集中講座>の詳細・お申込み

③ 2027年 年間「台湾茶・中国茶インストラクター養成講座」再開へ

新しいカリキュラムと、対面とオンラインを組み合わせた新プログラムを作成中です。
募集要項と説明会の日程は、決まり次第このブログとメールマガジンでお知らせします。(事前にWEB説明会が開催予定)

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