茶畑の猫空、海を望む九份――台北から日帰りで楽しむ、二つの茶時間
台湾旅行の楽しみは、牛肉麺や小籠包、マンゴーかき氷だけではありません。
台湾を何度も訪れている方に、私がぜひおすすめしたいのは、
「お茶を飲みに少し遠くへ出かける旅」です。
今回の台湾旅行シリーズ④では、台北から日帰りで行ける二つの場所、
木柵・猫空と九份をご紹介します。
どちらも台湾茶と深く関わる場所ですが、実は楽しみ方がまったく違います。
猫空は、茶畑のある山。
九份は、海を望む古い町。
猫空では、木柵鉄観音の産地の空気を感じながらお茶を飲む。
九份では、石段、赤い提灯、古い建物、海の景色と一緒にお茶を味わう。
どちらを選ぶかは、その日の天気と気分で決めてもいいと思います。
晴れて風が穏やかなら猫空へ。
少し曇っていたり、小雨が降っていたりするなら九份へ。
台湾旅行は、予定通りに動くだけが楽しみではありません。
朝の空を見て、「今日はどちらのお茶時間にしようか」と考える。
それも、台湾リピーターならではの贅沢です。
台北市民が「お茶を飲みに行く山」――木柵・猫空
猫空は、台北市の南、文山区にある山のエリアです。
台北中心部からMRTで動物園駅まで行き、そこから猫空ゴンドラに乗れば、山の上の茶畑エリアへ向かうことができます。猫空ゴンドラは全長約4.03kmで、動物園駅、動物園南駅、指南宮駅、猫空駅を結ぶ台北市初のロープウェイです。
ゴンドラに乗ると、台北の街が少しずつ遠ざかり、足元に緑の山が広がっていきます。
ついさっきまで街の中にいたのに、気がつけば茶畑のある山の上。
この近さが、猫空の魅力です。
猫空は、文山包種茶と鉄観音で知られ、茶畑や茶藝館が点在する、台北市民にも愛されてきた茶の観光地です。
昼は緑の茶畑、夕方は台北盆地の景色、夜は夜景を眺めながらお茶を楽しむことができます。
台湾茶に興味がある方なら、ここでぜひ飲んでいただきたいのが木柵鉄観音です。
華やかな香りだけではなく、焙煎から生まれる香ばしさ、熟した果実のような厚み、喉を通った後に残る甘み。
伝統的な鉄観音には、一口で分かる派手さよりも、飲み進めるほどに深まる余韻があります。
猫空でお茶を飲む時は、茶名だけで判断せず、ぜひ茶館の方に聞いてみてください。
どこの茶葉なのか。
焙煎はどのくらいなのか。
軽やかなタイプなのか、伝統的なタイプなのか。
少し質問するだけで、一杯のお茶がただの飲み物ではなく、土地と人の物語に変わります。
猫空へ行くなら、ゴンドラの運行確認を
西門町や台北駅周辺に宿泊している場合、猫空へはMRTが便利です。
MRT西門駅から板南線に乗り、忠孝復興駅で文湖線に乗り換え、終点の動物園駅へ。
そこから猫空ゴンドラに乗り換えるのが分かりやすいルートです。
ただし、猫空ゴンドラは月曜日が基本の休業日で、祝日や第1月曜日など例外もあります。
また、雷や悪天候などで一時運休する場合もあります。
台湾の山の天気は変わりやすいものです。
行く前には、必ず当日の運行情報を確認してください。
ゴンドラに乗れる日は、山の上でお茶を。
運休の日は、無理をせず別の台湾茶時間を楽しむ。
旅は予定通りに進まないからこそ、面白いのです。
赤い提灯と海を望む町――九份
もう一つのおすすめは、九份です。
九份は、猫空のような茶の産地ではありません。ここを勘違いしてはいけません。
九份の魅力は、茶畑ではなく、古い町並み、山と海、石段、雨、提灯、
茶館が一体となって生まれる空気にあります。
かつて金鉱の町として栄えた九份は、鉱業の衰退後、静かな山の町になりました。
その後、映画などを通して再び注目され、今では台湾を代表する観光地の一つとして知られています。
狭い路地を歩く。
石段を上る。
赤い提灯の下を通る。
ふと振り返ると、遠くに海が見える。
九份のお茶は、茶杯の中だけで完結しません。
窓の外の景色。
古い建物の匂い。
雨音。
周囲のざわめき。
そうしたものすべてが、お茶の味の一部になります。
だから九份では、茶葉の品質だけでなく、
どこで、誰と、どんな風景を見ながら飲むかが大切になります。
晴れた九份は、海と山の色が美しい。
雨の九份は、石段と提灯の光が美しい。
私は、小雨の九份も好きです。
濡れた石畳に赤い光が映り、茶館の窓辺で温かいお茶を飲む。
晴れの日とは違う、静かな台湾がそこにあります。
西門町・華泰茶荘周辺から九份へ行くなら965番
西門町周辺から九份へ行くなら、便利なのが965番・台湾好行 九份金瓜石線です。
965番は、MRT西門駅や北門駅付近を経由し、瑞芳、九份老街、金瓜石方面へ向かう路線です。九份老街まで乗り換えなしで行けるため、初めての方にも使いやすい交通手段です。
ここで大切なのは、965番の乗り場も、台北駅も、華泰茶荘台北本店から比較的近いということです。
華泰茶荘台北本店は、台北市中正区博愛路69号。
<Google Map> https://maps.app.goo.gl/msgFmL2FNxoZrvr5A
西門町、北門、台北駅の間を歩く旅程にも組み込みやすい場所にあります。
朝、九份へ向かう前に立ち寄って、旅先で飲みたいお茶を相談する。
九份から戻った後に立ち寄って、現地で感じた香りに近いお茶を探す。
そんな楽しみ方もできます。
猫空か、九份か。決めるのは天気と気持ち
猫空と九份を一日で両方回ろうと思えば、不可能ではありません。
でも私は、あまりおすすめしません。
猫空では、茶畑の風を感じながら、鉄観音をゆっくり飲んでほしい。
九份では、石段を歩き、海を眺め、茶館で時間を忘れてほしい。
旅は、何カ所回ったかを競うものではありません。
その場所で一杯のお茶を、どれだけ深く味わえたか。
台湾茶の旅では、そちらの方がずっと大切です。
晴れたら猫空。
曇りや小雨なら九份。
山の気分なら猫空。
ノスタルジックな町を歩きたいなら九份。
天気と気持ちで選ぶ台湾茶の旅。
それも、台湾を何度も訪れる方にこそ楽しんでいただきたい過ごし方です。
店主からのおすすめ
台北へ戻ったら、ぜひ華泰茶荘台北本店にも足を延ばしてみてください。
店頭には、品種別、季節別のお茶、伝統的な台湾茶、焙煎のあるお茶、
そして店主が大切に保管してきた秘蔵茶もあります。
少量のアルミ包装で選べるお茶もありますので、旅のお土産としても、
帰国後の飲み比べにも便利です。
「有名なお茶を買う」のではなく、
今日歩いた場所、今日見た風景、今日の気分に合うお茶を選ぶ。
それが、台湾茶の旅の本当の楽しみだと思います。
猫空で飲んだ鉄観音の余韻を、もう一度自宅で確かめる。
九份の茶館で感じた香りを、帰国後の茶席で思い出す。
旅先の一杯が、日常のお茶を変えてくれる。
台湾には、そんな力があります。
◎ 華泰茶荘 台北本店
https://maps.app.goo.gl/msgFmL2FNxoZrvr5A
(華泰茶荘・林華泰茶行 五代目店主 林 聖泰 より)
◎ 連載『ChaTea五代目茶館ノート』
https://www.chinatea.co.jp/category/top/story/chatea-chakan-note-story/
【WEBライブ講座】『ChaTea五代目 中国茶旅探検記』
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▶︎ https://www.chinatea.co.jp/chatea-travel-2026/
★ 第1回【シルクロードの茶・歴史・異文化の物語〜西安から敦煌の茶旅行紀行】
▶︎ https://www.chinatea.co.jp/shop/products/detail/3424

◎ 全3部の早割は 8月15日まで
『ChaTea五代目 中国茶旅探検記』
<第1回+第2回+第三回>全3回セット
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興味のある方は、どうぞお早めにご検討ください。
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台湾茶国際評茶師講座 Ver2.0
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▼講座のご案内(ブログ)
https://www.chinatea.co.jp/chatea-blog-20260706/
◎【台湾茶風味輪・国際評茶師 WEBライブ・ミニ体験講座】
8月5日(水)夜
▶︎ https://www.chinatea.co.jp/shop/products/detail/3431
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10/17-18 渋谷 対面授業

10種類の台湾茶を自宅で練習し、渋谷で直接実技を学ぶ。
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▶︎【ChaTea五代目 中国茶旅探検記】@WEBライブ講座
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▶︎ 【台湾茶・中国茶プロ養成 集中講座】@渋谷・華泰茶藝館
【保存版】中国茶・台湾茶、選ぶ・淹れる・味わうが10分でわかるノート
▶︎ https://note.com/chatea5/n/n4624c64b530a

